16歳以下で発症する原因不明の 若年性関節リウマチとは、どんなものか調べてみましょう。

若年性関節リウマチは正式には「若年性特発性関節炎」と言われ、「最新医学」に詳しく特集されました。

  最新医学 「若年性特発性関節炎」特集

     

若年性関節リウマチについて

若年性関節リウマチは2歳と10歳前後に発症のピークがあり、成人の慢性関節リウマチと異なり、関節症状以外に発疹、心膜炎、肝脾腫、リンパ節脹腫、ブドウ膜炎など種々の異なる病態を伴いますが、共通するのはどの型も最終的には関節面が破壊され拘縮が起きてしまう可能がある事です。
子どもの場合には、関節などに多く分布している膠原線維にリンパ球が反応して炎症を起こすのが主な原因で、10万人に20〜25人の割合で発病するといわれ、その男女比は女児が男児の1,5倍になっています。全国で約1万人の子どもがこの病気にかかっているといわれ、女子に多い傾向があります。最近は「若年性特発性関節炎」とも呼ばれるようになっています。
初期症状は原因不明の高熱と、5〜7日であちこちの関節に移動する関節炎です。関節痛は主に膝、足、肘、股間などの大きな関節に左右同時に起こり、指のような小さな関節に現れるのはまれと言われています。

若年性関節リウマチの発症例

●全身型●関節炎が初めは軽く、しかし発熱、発疹などがみられます。熱が高い時には手足や体にリウマトイド疹と呼ばれる細かい発疹がみられます。
●多関節型●発病の6か月以内に5か所以上の関節に炎症がみられます。関節炎は対称性で手関節、指関節など、次いで肘、足、膝、股関節、さらに進むと頚椎関節、下顎関節などの全身の関節が侵されます。
●少関節型●関節炎が発症6か月以内に4関節以下に限局する型で、小児に特有な病型です。4−5歳の女児に発病することが多く、約80%は膝、足関節などで、指などの小さな関節が侵されることはほとんどありません。
若年性関節リウマチは合併症となる恐れがあります。「若年性関節リウマチ」という言葉は、いくつかの症状を包括したものに過ぎません。何よりも初期の適切な治療が大切と言われ。早い段階での専門医のアドバイスを得て、前向きな治療への取り組みが大切です。



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若年性関節リウマチの対策と治療

若年性関節リウマチの症状は、大部分の子供で完全に消失します。少数関節型の子供の半数、多関節型や全身型の子供でも約4分の1以上は完治します。
若年性関節リウマチの治療方針はどのタイプでもほぼ同じで、関節リウマチと同様、痛みや炎症を抑える薬剤を使用します。単純な保存療法から薬物療法、手術までさまざまですが、4人中3人の割合で治療によって若年性関節リウマチの症状は改善されます。最初は積極的な治療は最低限にとどめ、数カ月は一般に病気の進行を遅らせる薬を追加していきます。関節の炎症が激しい場合は、動かし続けると関節の炎症が悪化するため、休ませるようにします。多くの場合、一定の休息期間をおけば関節の痛みは軽減します。
関節リウマチの治療には、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、遅効性抗リウマチ薬、コルチコステロイド薬、メトトレキサートのほか、腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬などの免疫抑制薬も使用されます。次世代治療薬としては生物学的製剤のインターロイキン-1受容体阻害薬などがあります。効果が強い薬は一般に副作用も重いため、治療中は注意深い観察が必要となります。

Copyright © 2008 子供たちを襲う若年性関節リウマチの怖さ

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